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青年部活動に参加して〜地域の宝を探し求めて〜

志木市商工会青年部 西川 和人


みなさんこんにちは。埼玉県代表、志木市商工会青年部の西川和人です。青年部に入部して7年目を迎え、昨年度は委員長を務めさせていただきました。

さていきなりですが、皆さんは「地域の宝」と聞いて何を連想しますか?「地域の宝」って何でしょう?はじまりは17年度部長の一言でした。

「お前に地域の宝創造委員会を任せる」

と委員長の就任依頼を受けました。

「地域の宝? 何ですかそれは?」

私は部長に尋ねました。すると

「この委員会は街づくりがテーマだよ。あとは自分達で考えなさい」

さぁ困惑しました。インターネットで地域の宝を検索して見ると、お国の特産品であったり、文化財であったりします。部長は私に何を求めているのか?特産品を創る委員会なのか?それとも遺跡発掘でもさせたいのだろうか? 

私の住む志木市は人口約67000人の小さな街で、これといった観光名所や特産品もありません。委員長として最初の難問でした。委員会で何をしたらいいのかさっぱりわかりませんでした。

委員会の定例会議では商工会青年部の考える“地域の宝”について、果ては地域を取り巻く問題点や青年部の活動意義についてまでも夜遅くまで議論を重ねました。

「今さら“箱もの”ってことは無いだろう」
「じゃあ 俺たちには何ができるかな? 子宝だったらねぇ」
「うん、それだ.。街づくりって人づくりって言うでしょ?よし、“人”に注目してみようか?」

たくさんの意見をぶつけ合い、私達はついに

「地域の宝って志木の街に住む人のことなのではないか」

という仮説を導き出しました。

その仮説に基づき、青年部から発信して志木の街に住む人々の笑顔があふれる街をつくりだすというテーマを立て、「じゃあ、先ずは僕達の顔を地域の人たちに覚えてもらおうよ」「みんなが集まって、特に子供たちが普段体験できないことをしてみたらどうだろう?」と具体的な例会の企画を出し合いました。こうして、志木の青年部では初の試みである、地域の子供たちと一緒に行う例会「どろんこ運動会」が誕生したのです。

皆さん、「どろんこ」ですよ。泥といえば先ず何を思い浮かべますか?

そうです。田んぼです。満足に遊ぶ場所すらない今の子供達に思い切り泥だらけになって遊んで欲しい、そんな思いを込めました。はじめは休耕田を利用出来ないかと市内の農家を回りましたが、真夏の田んぼには水なんか張っていないのです。しかし、「どろんこ」をあきらめるなんてことは出来ません。ここからが私達青年部の強みです。異業種プロ集団の叡智をしぼり、少ない予算と限られた時間の中で、無いものは作るとの掛け声のもとみんなで団結し、市営グラウンドにエキサイティングな特製どろんこ田んぼを作り出したのでした。例会の内容も参加してくれたみんなが笑顔になれるように、そして子供たちと青年部員が意識しあえるように細やかな配慮とたくさんの工夫を凝らしました。

例会当日は残暑のとても厳しい日でしたが、会場には市内全域からたくさんの子供達が集まってくれました。はじめは汚れるのを嫌がってしり込みしていた子供達でしたが青年部員が先頭に立って泥だらけの水浸しになってはしゃいでいる姿を見て安心したのか会場には自然に“どろん子”達が増えていきました。

「先生!先生!」と私達に話しかけてくれる子供達、実はただの街のおやじなのですが、時が経つにつれ子供達も真剣な表情でプログラムに挑んでくれました。広い会場には子供達の歓声と青年部員も笑い声があふれ、みんなの距離もみるみる縮まっていったのです。

プログラムの最後は全員で特製田んぼに入ってどじょう掴みを行いましたが、子供達は全身泥だらけになり、目をキラキラさせて夢中でどじょうを追いかけていました。私は子供たちのその素晴らしい笑顔を見て、「そうだこの笑顔だ、この笑顔こそ宝物なのだ!」と気づきました。

そしてさらにもうひとつ、それは、玉のような汗をかいて、子供達とのふれあいを楽しんでいた青年部メンバーの笑顔という宝を創りだしたのです。ひとつの仮説から築いたこの例会から子供達の笑顔と私達部員の笑顔という地域の宝を見つけ出した瞬間でした。

私達は、8月例会「どろんこ運動会」を通してとても大切なことを学びました。それは、みんなの笑顔を創りだすことが住みやすく、安心できる街づくりにつながるということです。私達の日常生活においても他人との交流が希薄になり「見て見ぬふり」が当たり前になっています。

ほんの20年前はご近所同士の会話もあり、街の中に様々な人たちがいて、通学路であるお店の前を毎朝掃除して「おはよう」と声をかけてくれる酒屋のおじさん、みんなで野球をしているとピンチヒッターと称し勝手にはいってくる八百屋のおじさん、たまには一人になりたいと思ってもどこかで必ず見守ってくれる大人の目がありました。

そう、顔の見えるコミュニティが存在していたのです。私達はどろんこ運動会で、実は顔の見えるコミュニティを再現していたのです。私達はどうしたらあの笑顔という宝物をさらに生み出していけるのでしょう?それは、青年部員が地域の人たちにとって安心してもらえる存在であること、時には子供達を本気で叱り、そして皆さんと触れ合う機会をたくさん作ることです。

私達青年部員は地域人として、街で商売をするものとして、いつもみなさんの近くにいます。私たちに出来ることは、皆さんの笑顔という宝を創りだし、私たち自身も宝になること、言い換えれば人と人との縁(えにし)を結ぶことなのです。

これぞ「地域の宝創造」なのです。

志木市商工会青年部は今年も「どろんこ事業」を開催しました。大勢の親子にご参加いただき、さらに市内で活動しているNPO法人や青年会議所を巻き込んで昨年にも増しより多くの笑顔生み出すことができました。 

私は今、強く感じています。

私達はただ子供達をどろんこにしたいだけではありません。この事業を通して、もっと顔の見えるコミュニティを創り上げ、もっと地域に密着したかたちでのビジネスの発展を、青年部員は達成していかなければならないのだと。

調子のいい言葉や詐欺めいた言葉にだまされてしまうのも、結局、顔の見えない商いだからでしょう。私達は失われつつある顔の見えるコミュニティをもう一度創り上げ、商売繁盛につなげていく、そして街が活性化する。そんなことがどろんこ事業に込められた夢であり実践していく理由です。これこそ商工会活動の責務ではないでしょうか?

もちろんたった2回の事業で「顔の見えるコミュニティ」が実現できたとは思っていません。コミュニティは何年もかけて地域の人たちの間で築き上げられるものです。どろんこ運動会はそのための大きな第一歩だったのです。そして私達は街の顔になり、これからも人と人との縁を結ぶことを実践していきます。

さらなる地域の宝を探し求めて。





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